「うちの子、大丈夫かな?」と不安になる受験当日。でも大丈夫。ちょっとした声かけや準備の工夫で、子どもはグッと落ち着いてくれます。
実際の体験談から、当日の安心につながるヒントをお届けします。
朝ごはんは「いつも通り」が安心!

小学校受験の口頭試問や面接では、
「今日の朝ごはんは何を食べましたか?」と聞かれることがあります。
そんなとき、子どもが戸惑わずにスッと答えられるように、
我が家では、本番の朝も「特別なメニュー」ではなく「いつもの朝ごはん」にしました。
覚えやすくて、答えやすいメニュー
といっても、特別なものではありません。
ごはん・たまご・ヨーグルト・ふりかけといった、子どもが覚えやすく、言葉にしやすいシンプルなメニューです。
栄養のことを考えると、
「みそ汁や焼き魚もつけたほうがいいかな?」と迷うこともありました。
でも、あえて「いつも通り」にした理由があります。
「シンプルさ」が安心感に
本番で質問されたとき、朝ごはんのメニューが複雑だと、
「あれ…なんだっけ?」と、子どもが固まってしまうのでは…と不安だったんです。
それよりも大切なのは「いつもと同じ」という安心感。
試験当日は、子どもも緊張しています。
そんなときこそ、「いつもと同じ」が、心を落ち着ける助けになるんだと実感しました。
動揺を見せない工夫!

印象に残っているのが、息子の第一志望校の受験当日の失敗です。
服装ミスに大慌て…でも引き返せない!
当日は「動きやすい服装で」という指定があったのに、
私自身が緊張していたせいか、なぜか息子に「白シャツにジャケット」という、きちんとしすぎた服装をさせてしまっていたんです。
会場で周りを見渡すと、
白のポロシャツや、ポロシャツにベストを合わせたスタイルの子がほとんど。
「しまった…!」と心の中で大慌て。
でももう、着替える時間もないし、引き返すこともできません。
とにかく、平常心を装って…
私がとっさにとった行動は、とにかく動揺を見せないこと。
そこで息子に、こう声をかけました。
「大丈夫、大丈夫!きりっとした格好だから、きっと“この学校に入りたい気持ち”が伝わるよ!」
…正直、ほとんど「苦し紛れ」の励ましでした。
でもその一言で安心したのか、息子は静かにうなずいて、試験会場へ向かって行きました。
子どもの心に届くのは、親の落ち着き
そして、試験が終わった後、
戻ってきた息子は「けっこうできたよ!」と笑顔で帰ってきました。
その顔を見た瞬間、私の中の緊張が一気にほどけ、心からホッとしたのを覚えています。
この体験から実感したのは、
どんな場面でも、親が落ち着いて声をかけることが、子どもにとって一番の安心材料になるということ。

「苦し紛れの励まし」でも、息子の安心につながっていたのかもしれません。
「できる子」でも気をつけたい意外な落とし穴

「うちの子はしっかりしてるから大丈夫」
そう思っていたのに、本番で思わぬ場面に出くわして、力をうまく発揮できなかった…という話、実はよくあるんです。
ふざける子に巻き込まれることも
たとえば、当日同じグループになったお子さんが、記念受験であまり準備していなかったり、ちょっとふざけ気味だったりすることがあります。
そんなとき、真面目にやろうとしている子でも、空気に流されてしまうことがあるんですよね。
特に、グループで一緒に取り組む課題では、その影響が出やすいです。
自分のペースを守るためにできること
どんな場面でも、自分のペースを崩さずにいられるようにするためにできること。
我が家で心がけていたのが、「当日のちょっとしたトラブルを、事前に親子でシミュレーションしておくこと」です。
たとえば、「もし隣でお友だちがふざけていたら、どうする?」
そんなふうに話しておくだけでも、子どもの心構えがまったく違ってきます。
我が家の体験談
実際にうちの子の本番でも、ちょっと騒がしい子がいたようなんです。
でも帰ってきた息子がこう言いました。
「その子たちのところには、入らないようにしてた!」
その言葉を聞いて、「よかったー…!」と本当にホッとしたのを覚えています。
事前に話しておいたことが、ちゃんと伝わっていたんだなぁと実感した瞬間でした。
試験終了後の声かけが「次」につながる

試験が終わって、わが子が戻ってくる瞬間。
「どんな問題が出たんだろう?」「ちゃんとできたかな?」と、気になって仕方がないですよね。
気が気じゃない待ち時間…
我が子が戻ってくるまでの時間は、とにかく長く感じます。
「気を紛らわせよう」と持ってきた文庫本も、全然内容が頭に入ってこない!
ページはめくっているけれど、ただ文字を目で追ってるだけ…という状態でした(笑)。
つい聞きたくなるけれど…
そんなふうに落ち着かないまま待っていたせいか、
子どもが戻ってきた瞬間、思わず「どうだった?!できた?!」と、矢継ぎ早に聞いてしまいそうになります。
でも、事前に塾の先生から
「まずはたくさんほめて、ぎゅっと抱きしめてあげてくださいね」
とアドバイスをもらっていたので、気持ちをぐっとこらえて…
「おつかれさま!」「よくがんばったね!」と、まずはねぎらいの言葉をかけるようにしました。
子どもは落ち着いてから話し始める
すると、子どもも少しずつ表情がやわらいで、
しばらくすると「こんな問題が出たんだよ〜」と、自分から話し始めてくれました。
そこからは、私もついつい
「それでどうだったの?」「へぇ〜、そんなの出たんだ!」と興味津々でぐいぐい聞いてしまいましたが…(笑)。
「失敗」を責めない声かけが大切
もしうまくいかなかったところがあっても、
それを責めたり「どうしてそんなミスしたの?」なんて言ってしまうと、
子どもの心はどんどん縮こまってしまいます。
次の試験に向けて、また前向きな気持ちで挑んでもらうためにも、
まずは「がんばったね」と、しっかり受け止めてあげることが何より大事だなと、改めて感じました。
まとめ

本番で力を発揮するために必要なのは、ちょっとした準備と、親の落ち着き。
朝の声かけや試験後の対応など、ほんの少しの工夫が、子どもにとって大きな安心になります。
不安なのはみんな一緒。
お子さんのそばに寄り添って、「大丈夫だよ」と伝えることが、何よりの力になります。
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